腰が重い

腰が重い

「腰が重い」という症状は、老若男女問わず抱えている問題で症状・要因も様々です。
「腰が重い」ときの状態、原因、診断方法、そして治療について詳しく説明します。

腰が重いなど症状が生じるとき

「腰が重い」状態は、以下のような日常生活でよく見られる状況で感じることがあります。

①運動をするとき

ランニングやジョギング、自転車に乗るといった運動をしている時に、腰が重く感じられることがあります。

②長時間立っているとき

ショッピングや長時間の会議で立ち続けると、腰が重く感じられることがあります。

③座っているとき

長時間座っていると、腰の部分が重く感じられます。特にパソコン作業などの座り仕事をしていると感じやすいです。

④階段を上るとき

階段を上る際に腰が重く感じられることがあります。特に多くの段数を上ると感じやすいです。

⑤寝ているとき

特定の体位で寝ているときや、寝返りを打つときに、腰が重く感じられることがあります。

⑥起き上がるとき

ベッドや椅子から起き上がるときに、腰が重く感じられます。

⑦物を持ち上げるとき

物を持ち上げるとき、特に重いものを持ち上げるときに、腰に重さを感じます。

腰が重くなる原因・疾患

「腰が重い」症状の原因となる疾患には以下のようなものがあります。

①慢性腰痛

慢性的な腰痛は腰が重く感じる原因になります。

②椎間板ヘルニア

椎間板が突出し神経を圧迫すると、腰の重さを感じることがあります。

③変形性腰椎症

腰椎の変形により、腰に負担がかかり重く感じることがあります。

④筋筋膜性腰痛

運動や労働による筋肉の疲労は腰が重く感じる原因になります。

⑤腰部脊柱管狭窄症

脊柱管が狭まると、神経が圧迫され腰が重いと感じることがあります。

⑥坐骨神経痛

腰から足にかけての神経である坐骨神経が圧迫または刺激されると、腰の重さや痛み、足への痛みを感じることがあります。

⑦腰椎分離症

腰椎の骨が分離する疾患で、重度の場合には腰の重さや痛みを引き起こすことがあります。

診察・診断方法

「腰が重い」と感じたときには、以下の診察・診断方法で症状の原因を調べることがあります。

①医師の診察

症状の始まり、症状の持続時間、関連する活動や姿勢、他の症状(痛み、しびれなど)の有無などを確認します。

②画像診断

X線やCTスキャンでは、 骨の異常や脊椎の変形を確認します。MRIでは、 腰の組織や椎間板、神経の状態を詳細に調べることができます。これにより、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの診断が可能です。

※腰の重さが持続的である、運動や安静によって改善しない、他の症状(腰痛、しびれ、排尿・排便の異常など)が伴う場合は、専門医の診察を受けてください。

治療について

「腰が重い」症状の治療には以下のような方法があります。

①薬物療法

痛みや炎症を和らげる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤などが用いられます。

②注射療法

神経ブロックと呼ばれる治療も行われることがあります。これは、特定の神経に薬物を注入することで痛みをブロックする方法で、痛みの原因を特定するのに役立つこともあります。

③リハビリ

理学療法士による指導の下、筋力を強化し、体のバランスを改善するエクササイズが行われます。また姿勢改善により症状の再発を図ります。

④手術療法

重度の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、他の治療で改善しない場合には手術が必要となることがあります。

 腰が重い時の対処法

温める

「腰が痛い」とまでは言えないけれど、なんとなく重い感じがする・だるさを感じる状態が続く場合には、患部を温めることで症状が改善することがあります。 温め方にはいろいろありますが、おすすめしたいのが入浴です。全身が温まり、血行促進、重い感じ・だるさの改善が期待できます。湯船の中で、マッサージをしたりストレッチをしたりするのも有効です。 ただし、温まって症状が軽減した場合も、急な激しい運動はお控えください。

市販薬を使用する

ドラッグストアや薬局で売られている痛み止めも、一時的な対処としては有効です。ただし、痛みが引いても、激しい運動はお控えください。 また、市販薬でごまかし続けるということはせずに、その後必ず整形外科を受診するようにしましょう。

腰が重いとお悩みの方は当院までご相談ください

「腰が重い」状態は、さまざまな原因により引き起こされます。そのため、適切な治療を受けるためには、まずは症状の原因を正しく診断することが重要です。また、症状が続く場合は早急にご相談ください。